同僚の癌と手術日の決定

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ご訪問ありがとうございます。みゅうです。

同僚の癌と退職日の延期の続きです。

早々に手術日が決まったと彼女から連絡をもらった。今月の末、6月26日と決まったと。癌告知から手術日決定までのスピードが東京の大学病院の割には随分と早く、それが何を意味するのか考えると怖くなる。毎日顔合わせ、毎日のように談笑し、共に仕事に励み、沢山の時間を共有してきた。仕事以外にプライベートで会うようになったのも、もうだいぶ昔のこととななる。

今月の6月26日までに、全身精査をし子宮を温存するか全摘するか決めていくと。彼女はそう言った。ただし、術式が決まったとしても実際のところ、あけてみないとわからないというのも事実。腹腔鏡下手術(内視鏡によるもの)の予定だが開腹手術になる場合もあり、それはどの癌手術にも言えることでいくら医学が進歩したとしても、実際の浸潤具合まではあけてみないとわからない。それは、私も彼女もよくわかっていることだった。

「手術時間、だいぶのびてるね。心配だね。」「予定より、手術がだいぶ早く終わっちゃったね・・・・」そんな会話を幾度となく繰り広げてきた。

彼女は言う。

「今のところ、半々だって。」

半々とは、温存が50%全摘が50%。もちろん主治医は彼女の意向を最大限にくみ取ってくれているようだが、今後その腫瘍が原因で命を落とすことがあってはならない。

私は、言葉を発すると涙がまた溢れ出てしまいそうなので

「うん。わかった」としか答えられなかった。

色んなことが私の心の中でどよめくが、私はそれに耳を傾けることはせず、とにかく彼女の手術の結果を待つのみとした。自部署内の動揺もあるが、今できることは無事に戻ってきたときに、いつも通り彼女が自分のデスクで自分の仕事ができること。日常に戻ること。祈り、とにかく待とうと話をした。

彼女へ、田舎のご両親は大丈夫か?と、聞いた。秋田出身の彼女は、あまり家族と連絡を取り合うタイプではなく、そして実姉がいるのだが(私はお会いしたことはないが)関係性がうまくいってないと以前そんな話を聞いたことがある。私も旦那が妹との関係性がよくないことを話していたが、彼女はよく美羽さんの旦那さんの気持ちがよくわかると話していた。

年齢の割にずっと幼いという彼女の姉。自由奔放で、仕事も転々としていると聞いていた。秋田の実家にいるが、土地柄そんなに勤め先もなく、彼女の両親が頭を下げて決まった就職口もすぐダメになったことがあると話していたことがあった。実姉は、親に対する口のきき方もひどく、それを見ているのが嫌で高校卒業と同時に上京し東京の大学へ進学。その点も私の旦那とよく似ていた。

そして、いい歳してよく家出をするそうで、ご両親ももう慣れたことなのか一緒に暮らしている中、長い間帰って来なくても、両親から実姉へ連絡するということがなくなったと話していたことがあった。

そんな彼女の実姉が妊娠したと聞いたのは去年のこととなる。

家出して数か月ほどたち、家出先の近くでバイトをしていた際に出会った男性と妊娠。自分の体の変化にすぐには気付かなかったそうだが、ようやく気付いた時にはすでに妊娠4か月だったようで、久しぶりに実家に戻った娘の少し膨らんだお腹を見てさすがのご両親も驚いてたようだが、何の連絡もせずふらっと戻ってきたと思えば、妊娠をしており、何といえばいいか言葉がでなかったようだ。

赤ちゃんを授かりかえってきた彼女の姉。お産が帝王切開になるとは、少し前に彼女から聞いていたがその手術の日にちが、彼女の手術の日と全く同じ日、そしてほぼ同じ時間帯に決まった。

彼女は言った。「私たち、大して仲良くもないから手術まで同じ日にしなくてもいいのね。」と。だから私も「ほんとだね」と言った。

大して仲良くないと言いながらも、彼女は実姉に安産祈願のお守りを送っていたのを私は知っている。産後のお祝いを考えていたのも知っている。自分の病気がわかってからもすぐに彼女は、自分の両親へ連絡し姉には自分の病気のことは伏せておいて欲しいとお願いしたようだった。

彼女の両親は、帝王切開後、生まれてくる赤ちゃんを自分の娘がしっかりと育てられるとは思えないからと、彼女の手術日には上京せず、生まれてくる赤ちゃんの世話をすることになったと。自分は夫もいるし、心配だろうけど面会には来ず秋田に残ったほうがいいと彼女も言っていた。自分が大変な時に、人のことを心配してしまう彼女の人柄を思うと、しっかり治療に専念できるのかこちらが心配になる。

彼女のご両親もまた、娘一人は出産を、もう一人の娘は子宮全摘になるかもしれない手術を同日に控えている今、どんな心境の中お過しだろうか。考えるだけで切なくなる。

そしてただただ私は、彼女の手術の無事を祈るばかりだ。

美羽

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コメント

  1. より:

    美羽さんご無沙汰しています。

    私、娘を授かる前に胞状奇胎だった。
    掻爬手術を受けたけど、侵入奇胎になったら…絨毛ガンになったら…色々考えた。
    子を亡くした悲しみもだけど、今後起こりうるかもしれないそんなことに怯えてた。
    掻爬手術を受けてから3ヶ月後、会社の健康診断で子宮頸がんに引っ掛かった。
    健診結果の封書を受け取った時の、今まで感じたことのなかった厚み。紹介状が入っていた。
    なんで私?あんなに辛い思いしたのに。
    もし子宮頸がんだったら、子宮全摘になったら夫とは離婚しようと思った。

    あまり思い出さないようにしていたけど、フラッシュバックしてきたよ。

    私が手術して間もない頃、実家に帰省したときデキ婚した姉が自分の子に、あんたのせいで私がみんなに文句言われる、何も出来ないって言っていて悔しくて私は泣いた。だったら私にちょうだいって思った。
    言うつもりがなかった母親に胞状奇胎だったこと、手術したことを話した。

    同僚の方、本当に辛いと思う。
    支えて上げてほしい。

    自分の感情で長々とごめんなさい…

  2. myu7 myu7 より:

    雅さんへ
    ご無沙汰してます。コメントありがとうございまう。
    身内だからこそ、辛く当たられてしまうことありますよね。もう、当の本人しか辛さはわからないのかって思うけど、人間はそれに寄り添うことができるはずなんですが、もともとの性格やその時の自分の状況によって難しい場合もあるんでしょうね。雅さんにとっての未来が、明るく楽しいものであるよう
    私も同じ空の下願ってますから!