ADHD薬『コンサータ』、長男6歳には全く合わなかったその結果・・・

Pocket

ご訪問ありがとうございます。みゅうです。

全く効かなかったADHD薬『コンサータ』、期待は一気に裏切られる

続きです。

ADHD薬、6歳から服用可能なコンサータとは?

そもそもADHDの原因は?・・・そう、わからない。

その中で、少しわかっていることとして、脳内の神経同士の連絡を助ける働きをもつ神経伝達物質が活発に働かないことも原因のひとつだとされている。

ADHDに深くかかわると考えられている神経伝達物質は、「ドーパミン」と「ノルアドレナリン」で、コンサータはそのうちのひとつ「ドーパミン」に作用するお薬となる。

ドーパミンがうまく作用しない発達障害かぁー。そりゃ・・・見た目じゃわからないわな・・・。改めてそんなことをしみじみと思う。

これだけ医療が発展していっても、まだまだ未知の領域であり、発達障害ひとつとっても症状の出方や程度は千差万別である。

主治医よりはじめに提案された薬が『コンサータ』だった。まずそのコンサータという薬は「メチルフェニデート塩酸塩」という成分の入った薬の販売名であり、ADHDのある人に処方される飲み薬で、ADHDが原因であらわれる不注意、多動性、衝動性を改善させる効果があるとされている。

そしてそのコンサータのもう一つの特徴であるのが即効性。主治医は、2時間程度で効いてくると説明があった。

私は、やっとこの苦しみから少し解放されるのではと、大きな期待をよせた。

コンサータ以外にも、ADHDに適応が認められている薬は「ストラテラ」「インチュニブ」があるが、この2つは即効性がなく効果が出るまで2カ月かかるとされ、今の私にその2カ月という月日を待つという選択肢はなかった。

ちなみにこの『コンサータ』。これから、児童精神科を受診しようとされている方は、このコンサータを処方できる医師かどうかも重要で、全ての精神科医がこの薬を処方できるわけではないので要注意。

結果的にのん太郎には合わなかった『コンサータ』だが、副作用が少なくドーパミンにうまく作用してくれるこの薬との相性が良い発達障害児は、実のところ多くいるのではないかと思っていて(あくまで主観ですが)、だからコンサータが合わなかった時はとてもショックだった。

コンサータ初日 2019年5月29日(水)

朝起きてすぐに飲むように指示されたコンサータ。藁にもすがる気持ちだった。そして、その薬が魔法の薬かのように、私はどこか勘違いをしていた。

この薬さえ飲めば、もしかしたらのん太郎の問題とされる行動が全ておさまるかもしれない。私もこの日々の苦しみから解放されるかもしれない。そんなことを思ったし、願った。

まぁ、私もだいぶおかしくなっていたんだろうなと、今こうして振り返って思う。

しかし、そのコンサータというお薬、実はとても固くて重い。効き目は12時間とされ、胃の中で徐々に溶けるようにコーティングがされているせいか、たった1錠飲むことに苦戦を強いられた。もちろんコーテイングされているため、噛むこと砕くことはご法度だ。

のん太郎は何度も「飲めない」と言い吐き出した。

飲めなければ、またあの癇癪が続くと思い私も必死になって飲ませようとした。ゼリーに包んだり、カルピスや牛乳を使ったり。しかし、初日はそのどれもがダメだった。

途中、躍起になって我が子に薬を飲ませようとしている自分にハッとする。誰のための薬?結局自分が楽をしたいだけ?そんな言葉が頭の中でこだまする。

今日はもうやめよう。飲まなくていいよと、のん太郎に言った。

その日、担任の先生にコンサータが処方されたが、結果的に飲むことができなかった旨を連絡帳に書いた。先生からのお返事欄には、こんなことが書いてあった。

『受診の件、のん太郎くんからも直接ききました。授業中に”僕は、頭で思っていない悪口を言っちゃうんだ・・・。”と、ポツリ・・・。”誰と?”と聞くと”お友達とかママ”と言っていました。お母さんに悪いなという気持ちになったのだと思います。』

こんなことが書いてあった。

私は、連絡帳を見ながら涙が止まらず、のん太郎を抱きしめ何度も謝る。

”普通”に産んであげれなかったこと、子の発達の障害に、母親である自分が息子の障害に対しまだまだ逃げていること、色んな感情がそこにあるが、私はやっぱり母親として、のん太郎への接し方を改めていかなばと思う出来事であった。

コンサータ2日目

この日、らくらくゼリーに混ぜ初めてコンサータを飲むことができた。しかし、即効性という言葉とは程遠いく、その日も変わらず癇癪が起きた。

それでも、明日は薬が効いてくれるかもしれないと思い、一日を凌いだ。

コンサータ3日目

3日目も、ゼリーに含ませ服用させることができた。

しかし、大きな変化はない。それでも、明日こそは・・・と、思った。いや、思いたかった。

コンサータ4日目

翌々日に遠足を控えた4日目。

明後日からの遠足に行きたくないというストレスからか朝からとにかく機嫌が悪い。なんとか時間ギリギリになり登校するも、教室に入りたくない気持ちからか校庭内にて脱走。

この時ののん太郎の様子を見て、即効性のあるというコンサータがやっぱり効いてないと疑い始める。それどころか、むしろひどくなっている?そんな疑問すら出てくる。

脱走したのん太郎を探すため、支援の先生含め5,6人の先生方でのん太郎を探して下さり、非常階段内で見つかる。その後、のん太郎が心を許しているクラスの補助の先生に抱っこされ教室へ向かった。

いなくなったのん太郎を数人の先生が探してくれた。私はその先生方を知らなかったが、先生方はのん太郎のことをよく知っている様子だった。色んな先生のお世話になり、今ののん太郎がある。結果的に一学期は、一度も休むことなく学校へ行くことができた。

大変だったけど、学校へ休まず行かせて良かった。結果的に一学期の最後の方は、のん太郎も一度も休んでない!ということをモチベーションにし、学校へ行くことができた。7月になり、初めて『行ってきます!』と言い自分からランドセルを背負い玄関を出ていった姿は私は一生忘れないと思う。

『いってきます!』が当たり前でないことを私は知った。

コンサータ5日目

少しずつ薬を飲むことがスムーズになっていった5日目だったが、手足をやたら動かすそぶりが目立つようになる。あれ?こんなに動かしていたっけ?と思う。気になりだしたらものすごく目がいくようになり、これも薬の副作用ではないのか?と思う。

帰宅後も不自然な手の動きがあり、何か体全体が落ち着かないようなそんな印象をうける。

その日の登校後も、学校へ着くなり靴箱へ行かず脱走。この日はすぐに見つかり、抱っこで教室へ向かう。やっぱり、薬を飲み始めて、よくなるどころか悪くなっていないかという疑問がぬぐえない。

下校後、翌日に遠足を控えたところで夕方4時、学校から電話がなる。担任の先生からだった。

昨日今日とのん太郎の脱走の様子を見て、校長の判断で親御さんに遠足に付き添ってもらえるか確認して欲しいと指示が出たとのことで電話があった。

しかし、その日は1時間目よりスクールカウンセラーの先生と面談が入っている旨伝えると、面談後、自転車で公園に来て欲しいと。公園から学校までの往復は職員が一人つくようにするとのこと。

あぁ、、、ここまでか、、、とその時は思ってしまい、その電話にどっと疲れてしまった。

この件はここで触れると長くなるので次回に持ち越し!

コンサータ6日目 遠足当日

効かない薬を無理して飲ますことに精神的な疲れを感じ、また今日は遠足に付き添うことになったため、自分が見ていられることを考え、自己判断で服用せず。

服用しても服用しなくても変わらず教室に入りたがらないのん太郎、癇癪時のキレっぷりもどんどん小さいことでキレていく。今日も行きたがらないのん太郎を学校の靴箱のところで先生に預け、私は朝一でスクールカウンセラーの先生との面談に向かう。

面談では、コンサータの服用を決めたが全く効いていないことを説明するとともに、もしかすると服用することで状態が悪くなっている気もすることを伝えた。面談後、そのまま自転車を30分以上漕ぎ目的地となる遠足の場所まで向かった。電動チャリじゃなかったら途中息絶えてたと思う。

遠足の場所へ到着。ひそかに木陰から見守る。

遠足同行を依頼された時はショックだったけど、我が子の日常を見ることができて良かったと思うことにした。疲れているのん太郎は、楽しんでいる様子はとくになかったが、これがあの時ののん太郎の精一杯で、よく遠足に行けたねと頑張ったねと褒める結果となった。

のん太郎にも、「ママ、得しちゃった!一緒に遠足行けることになって嬉しいなぁ」と伝えたら、少しほっとした顔をしたので、結果的に良かったなと思っている。

そして、遠足後はクリニック・・・・。

もうさ、私も相当ハードスケジュールなわけ(汗)

登校に付き添って、スクールカウンセラーの先生と面談、その後遠足場所にチャリを30分こいで到着し遠足の見守り、そのあとまた30分かけて家に戻る。そのあとすぐにクリニックへ行く準備をして再度学校へ。遠足から戻ってきて下校の時間にのん太郎をピックアップし、そのままクリニックへ行く。

クリニックまで電車を乗り継いで行く気力はなく、タクシーにて通院。お財布も痛い。のん子が空気をよみ、おとなしくしてくれているので、本当に感謝・・・。

さて、コンサータ服用後のはじめての受診。

診察室のドアを開ける。

先生ものん太郎の様子をちょっと見ただけで、薬が効いてないと感じたようで、私が「薬が全く効いてません。」という状況報告にすぐに納得してくれた。

ここで先生からの提案があった。

「コンサータという薬はすぐに効いてくれる薬なので、ここまで効果がない理由としては、ひとつにそもそもコンサータがのん太郎君には合わないということ、もう一つは今の量があっていないか。そのいずれかであろう」とのことだった。

薬を変えてみる もしくは 薬の量を増やす

この、どちらかの選択となった。

コンサータ18mgを服用しているが、それを24mgに増やすことで効果を発揮する場合もあり、容量を変えるか、それとも薬を変えるか・・・

これからもきっとこういう決断が度々訪れるのかもしんれないなぁ、色々としんどいなぁ・・・そんなことを考えながら、どうしようかと考える。

結論としては・・・

私はコンサータは良い薬だと判断していた為、どうか効いて欲しいという気持ちが強くコンサータの増量を決めた。(※錠剤の大きさは変わりません)

しかし、心のどこかでのん太郎にはコンサータはそもそも効かないんじゃないかという思いがあった。そして、ここまでコンサータが効かないとなるとのん太郎は果たしてADHDなのか・・・色んな疑問が湧いて出た。これが診察を終えた率直な思いだった。

それでも私はコンサータに望みをかけた。

コンサータ24㎎ 初日  6月5日

予定通り、服用させることができたが朝からひどい癇癪が起きる。

3時間の癇癪後、なんとか学校へ行くも、下校後さらに激しい癇癪が起きる。

コンサータ24mg 2日目 6月6日

昨日と同様、服用できたものの癇癪はおさまらない。それより、やっぱりひどくなっている・・・そんな気がする。次回の受診は1週間後の予定だったが、1週間飲ませ続ける意味が見いだせない。

これはもうだめだと判断し、その日も夫に仕事を切り上げてもらい、下校後にクリニックへと向かう。

クリニックへ到着。すぐに診察室へと通される。

癇癪が日に日に激しくなっていること、癇癪時には手に負えないこと、本人も狂ったように泣き叫び本当に辛そうであること、コンサータ増量後の様子を全て話した。

相談の結果、コンサータを中止し『コンサータ』から『エビリファイ』へと変更となった。

エビリファイ服用後の様子は次回以降に綴っていくこととするが、この日を境にあの激しかった癇癪がピタリとおさまり、授業中の困りごとが激減していった。

そして、現在もエビリファイ3㎎で経過しそろそろ2カ月となる。

癇癪という癇癪はほとんどなく、状態としては安定している。と言っても、癇癪はゼロではなく2週に1度くらいはあるのだが、それでも自分で癇癪が起きているということを自覚ができる程度の癇癪であり、我を忘れて荒れ狂うということはない。そして何時間もかけてというものではなく、せいぜい30分程度である。

癇癪って、一度起こすと次の癇癪が起きやすくなるという傾向があるけれど、そういったことも見られなくなった。

学校では、もともと勉強が好きなのん太郎。授業が少しずつ難しくなり、それが楽しいようで授業中嫌なことがあっても、飛び出すということがなくなった。これは、担任の先生の力も大きい。

少し話がそれるが、のん太郎がADHDとは違うと思ったことのひとつとして、授業中の立ち歩き。ADHDの子って目的もなくフラフラ~座っているのちょっと嫌だからフラフラ~ということがあるが、のん太郎の場合は明確な嫌なことがあって、その場にいたくないから教室から逃げ出すという行為で、ADHDの子の立ち歩きと似ているようで似ていない。

のん太郎の場合は、感情のコントロールが問題であり、だからこそただ単にADHDじゃなく、重なり合う自閉の部分があるとその頃から私はそう強く思うようになった。

これも小学校へ入り感じたことだが、発達障害って重なり合って形成されていること多いなと。”ADHDだけ”とか”自閉だけ”って実は少なくて、発達障害の何かと何かが重なり合い、そのどちらかの症状が強く出ていて、だから単独的な診断名だけでは判断できないという面があるのだと、そう考えるようになった。

そして、その症状の出かたやその強さも環境によって異なり、保育園や幼稚園ではわからない我が子の一面が小学校へ入ると顕著化してくるというのもすごくよくわかる。もうね、就学してみないと本当に本当にわからない。

さて現在。落ち着いてきたと言っても、もちろん日々見守りはかかせず、こちらの対応次第で癇癪に発展しそうな場面もある。

しかし、癇癪もちの我が子とずっと一緒にいると、「あ!今、いつもなら癇癪に発展するところを我慢できたよね?」っていう場面がこちらもわかるようになる。そんな時はすかさず褒め、私ものん太郎の成長を感じることがある。

薬のおかげだけじゃ説明がつかない彼の成長がある。

薬はあくまで手段であり、頭がよくなるわけでも、良い子になるものでもない。のん太郎の今飲んでいる薬はあくまで、癇癪に発展しそうな怒りをおさえてくれるだけであり、日々どう生きていくかはのん太郎次第であり、のん太郎の成長を待つしかないところが多々ある。

私が考える本当の薬の使い方。

感情がコントロールできている実体験を積み重ね、記憶していく。それを何度も何度も積み重ね脳がそれを覚える。そしていずれ断薬しても、良い時の行動を脳が覚え、実行に繋がる。

一筋縄ではいかないけど、彼が生きやすいよう親としてできること。服薬に関しては賛否あるけど、私は服薬を決めて良かったと思っている。

それと、今できることの一つとして、のん太郎の状態を少しでも正確に知っておきたく、WISC-Ⅳ(ウィスク知能検査)を先月受けてきた。

その知能検査、やっぱりなという結果が出たので、これも次回以降の日記でこの知能検査の結果を少し取り上げたいと思う。

長くなってきたので、次回へ続く・・・・。

いつもありがとう。

美羽

スポンサーリンク
Simplicity 336×280 レグタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
Simplicity 336×280 レグタングル(大)