ADHDの子供を育てるということ

発達障害グレーゾーン、就学前にできることと、幼保の決定的な違い

ご訪問ありがとうございます。みゅうです。

下の子の幼稚園入園の準備や、長男との日々の生活に追われ、なかなかブログを書く事が出来ておりませんが、最近似たようなメッセージを頂くことが多く、そのお返事をブログに書かせてもらいますね。

発達障害児に対する幼稚園と保育園の決定的な違い

発達障害の長男は保育園育ち(現在小学1年生)であるとこ、下の子はプレ幼稚園に通っており、保育園も幼稚園も経験した私が痛感した”発達障害児に対する幼稚園と保育園の決定的な違い”をお話していきたい。

ちなみに、なんだと思います?

まずは保育園は、発達障害を疑う子がいたとしても基本的に『小学校になってみないと、なんとも言えない』というスタンスで、子供や親に接してくるということ。

おそらく、親に対しての発達障害の打診は幼稚園より保育園の方が慎重であり、裏を返していえば保育園側から発達の凹凸の打診があった場合、それは何らかの診断がつく状況にあるということではないか、最近そんなことを考えるようになった。

これに対し幼稚園の場合、早い段階より幼稚園側から声がかかり、医療機関の受診をすすめられる。その診断をもとに保育をしていきますというのが幼稚園のスタンス。のん子が通ってたプレ幼稚園(その幼稚園入園を前提として、慣らすために年少の1学年前に幼稚園にて先生と子で活動すること)でも、落ち着きがない子、座っていられな子は、個別に相談していきますと、プレに通うママたちは幼稚園側からよく言われてきた。

プレ幼稚園というと保育園でいえば2歳児クラスにあたる。のん太郎の2歳児クラスの時のことを思うと、そのスタンスは考えられないものだった。だからそんな話が先生から説明があった時は、正直とても驚いた。

余談だけれど、いくつかの幼稚園の説明会に行った中の一つに、園長先生より・・・

『入園後、発達の障害を明らかに疑う場合は転園のご相談をさせて頂きます。その場合、保育園等や受け皿のある幼稚園に転園して頂きます』と、説明があったのにも、ワタシ・・・・相当驚いた!!!

保育園をなめんなー!!!!と、思ったのは言うまでもないが、転園を示唆するなんて幼稚園って強気だな・・・そんな印象を受けて帰ってきた。

ちなみに、のん子の幼稚園は発達障害に対してどんなスタンスかというと・・・

『発達の凹凸がある子も、実際こちらの園でお預かりしています。その分の職員も多く配置しております。親御さんだけで抱えず。その都度、園に相談しに来てください』という園だった。

その園の説明会に行った時、ここだ!と思ったので、迷うことなく入園を決めた。色んな子がいてそれでいい。排除する幼稚園にのん子を預けるわけにはいかないと瞬時に思った。

それでも、発達障害に対し入園説明会にてどの幼稚園でも園長先生より話があった。それが幼稚園だった。

注)私が、ここでいう幼稚園保育園は、全ての園に当てはまるわけではないと思うので、うちの園は違う!という場合は、そっとお心にとどめておいて頂ければ幸いです。

のん太郎が保育園だった時、たしかに運動会やお遊戯会、日々の生活に大きな問題は無かった。しかし下の子の幼稚園のカリュクラムは、書道や、体操、英語など課外活動が多々あって、外でのびのびと遊ぶ保育園との生活とは全然違うものであり、果たしてのん太郎が幼稚園だったらどうなってただろうと思うと、ちょっとゾッとする。

のん太郎は保育園だったから、発達の凹凸が顕著化しなかったのかもしれない。幼稚園は”しなければならない”ことが保育園に比べる絶対的に多い。それに耐えられたかどうか、こればかりはわかない。

ここで私が言いたいのは、幼稚園がスゴイ!保育園は自由!ってことではなくて、保育園の日々の生活で、先生にグレーと言われた場合、クロの近いのかもしれないと思っておいた方がいいということ。

そして、これは幼稚園で言えることで、年少からカリュクラムに沿ってやっている中、年長になっても慣れず、それらを集団ですることができない場合も、やはり凹凸が疑われるのではないかということ。

どちらにせよ、親の心配は尽きない・・・。

では、就学前にできることは何か?

就学前に親として”これはマズイな、怪しいな”というのであれば、5歳児健診を必ず受けること。そして、就学後に何があっても慌てないよう相談機関を調べておくこと、これに尽きると思う。

小学1年生になると、想像以上に生活が激変する。その中で親側もゆっくりと良い医療機関を見つけることが難しい場合もあり、それならば落ち着いている時期に、色々調べておくと何かと安心である。

ついつい子供に何かさせることで、小学校をスムーズいかせたいと親は思いがちであるが、小学校という環境を就学前に作ることは皆無であるため、それであれば何かあった時に備え、親側がどう動くを考えておいた方が良いと私は考える。

そして”グレー”という言葉。これは親としてはクロでないならばという、少しばかりの安心材料となる言葉でしかなく、小学校のクラスの子供達のほとんどがシロ。

これね、入学して痛感した・・・うちの子は全然違うんだって。大事なのは、グレーとかクロとかではなく、他の生徒と同じように集団生活を営めるかどうかなのだと思う。

定型発達の子に関しては、保育園だろうが幼稚園だろうが、全く関係ない。小学校へ入学すると、保育園の子は落ち着きがない!なんていうけれど、そんなことは全くなかった。1学期、クラスのみんなはすでに落ち着いていて、やっぱりのん太郎は目立っていた。

(※のん太郎の場合は、立ち歩き等があるわけではなく、気持ちの切り替えができずストレス状態にあるため時間通りに行動できないことが一番の問題だった)

また発達障害の診断も先生によって偏りがあり、まだまだ未開拓分野。担任の先生が理解ある先生であれば、顕著化しないかもしれないし、全く理解のない抑圧的な先生であればグレーゾーンの子は相当苦労する。こればかりは運でしかないように思う・・・。

就学前シートなどは、必ず出すべきであり、それは学校側へ事前に我が子の状況を知らせることができるメリットもあるが、親が子の発達の凹凸を親は理解してますよ!って学校にわかってもらう手段になると思う。

そうすると、学校側も子の状況を親に伝えやすくなるメリットが生じ、連携がとても取りやすくなる。我が家にはとても有難いシートだった。

お返事コーナーです

ご質問のお返事↓(下記年長児のお母さまからのご質問です)

>わが家の息子5歳も相変わらず集中力皆無、落ち着きのなさが気になって仕方ないので、発達検査の予約をしました。今月末初めての診察です。

⇒ウィスクの検査を検討しているのであれば、可能であればウィスク知能検査は小学校入学後の落ち着いた時期の実施が良いと考えます。早生まれの場合は、なおさら入学後を待ってもいいのかなと思います。(詳しい理由は、次回書きますね)

>のんたろうくんとは違い、うちの息子は集中力を見せる場面はほぼありません(笑)運動は大好きだけど、レゴも好きだけど、ドラえもんも好きだけど、人が驚くほどの集中をみせたり、すごいことができたり、という一面はありません。

⇒のん太郎の場合の集中は、過集中だと考えられ、そのためいったんそこに集中してしまうと、気持ちの切り替えがなかなかできず、なかなかやっている事をやめらないとといった性質あります。ただし、その過集中な部分を生かして、日々接するよう気をつけています。

>平均的に集中せず、落ち着きがない。1番あかんやん!って感じですが。だからといって、日常生活でめちゃくちゃ困ってることがあるかというとそうではなく。人間関係も問題なく、親友もいますし、誰とも比較的仲良くできます。

⇒集中に関して言えば、例えばテレビなどで集中できるのは、外部刺激による集中であるため、テレビやゲームなどの集中は除いて考えて頂き、ブロックやお絵かきなど、自ら発信して行う”遊び”に対しての集中力があるかないかが見分けのポイントと考えます。

お友達と仲良くできるのは、ありがたいですね。のん太郎は”負ける”ということが苦手であるため、トラブルこそなりませんが、そのイライラを家にもって帰ってきてしまうため、その日の私との関係性が悪くなります・・・。

>私の言うことはなかなか聞きませんが、癇癪を起こすこともないし、特別生活において困ってることはありません。

⇒のん太郎の癇癪がはじまったのは、小学校入学後の5月からでそれまでは一切ありませんでした。保育園の場合”規則正しく”ということが求められないため、ストレスのかかる状況に身をおいてみないとなんとも言えないというのが、一つ私の経験から言えることです。

最近の私は、のん太郎の苛立ちと向き合うことが一番しんどいです。たとえ発達の凹凸があったとしても、日々の苛立ちさえなければ、もう少し親も子も心がラクになるように思えてなりません。

苛立ちって何も生み出さない・・・・最近はそればかり考えてしまいます。

機嫌よく過ごしていてもふとした瞬間に急にキレることがあって、もちろんこれも保育園時代はなかったことだけど、なんでこんなにちょっとしたことが許せずキレてしまうんだろうと、悲しくなることが最近は多く、発達障害児の育児って本当にしんどいなって言うのが、本音です。

小学校になると勉強が始まります。例えば私が漢字の書き順の間違えを指摘すると、キレる場合があって、なんでそんな小さなことでキレてしまうのだろうと悲しくなります。

”まぁ、いいか!”と、”あ~そっか!”で、いいんだよと伝えていますが伝わりません。こればかりは、育ててみないとわからないなと思います。

>みうさんは5歳の時に診察受けてらっしゃってグレーと判断されたとおもうのですが。
それから、なにかできたこととかありますか?あのとき受けてよかったと思われることって、どういうときですか?

受けて良かった点は、発達障害に従事する医師に大きな差があるということを学んだこと。発達障害は色んな種類やタイプがあり、それを具体的に知ることができたこと。

そして学ぶきっかけを作れたこと。

う~ん・・・それでもやっぱり甘かったなぁ・・・って、あの時の自分を思い出してはそう思います。グレーかな?グレーだから大丈夫かな?って。なんとかなるかなって。甘かったなって。

>のん太郎君の発達のことで、時間をもどせるならいつがいいですか

えーー3歳くらいから育てにくさを感じていたため、時間は戻らなくていいんですが(笑)

もしものん太郎が幼稚園だったら、もっと顕著化していただろうし、幼稚園生活の日常は”決められたこと”をすることが多いため、小学校入学の躓きが少し減ったかなと思います。そしたらもっと早い段階で学校の通級の相談ができたかなと感じます。ただ、お勉強系の幼稚園だったらのん太郎はしんどかったでしょうし、結果的にのびのびできて良かったとは思ってます。

しいていうならば、1学期から通級に通えれば良かったな!くらいです。

まぁ、それでももちろんのん太郎が保育園でのびのび過ごした時間はかけがえのないモノだったし、たくさんのお友達に恵まれたので、後悔してるわけではなく、どういう環境だったらもう少しフォローができたかなと考えますが、毎日が大変なので時は戻らなくて良いです(2度目、、、笑)

通級に通うという選択

のん太郎は2学期から通級に通っていて、そんな中で同じ通級のママさんに”グレーだからこそ、早い段階で通級の選択をした”というママさんと出会いました。その子は1学期から通級を利用しており、1学期ののん太郎よりもよっぽど落ち着いて授業に取り組めていました。

学年があがるにつれ顕著化していく場合がある発達障害児の問題行動。

小学校にあがり思うことは、親が通級に通うことや、発達障害を認めない場合、学年があがるにつれ問題とされる行動が顕著化しており、よっぽど通級でフォローしてもらっている子たちの方が、学校に馴染め落ち着いている。

早い段階で、子どもの凹凸に気付き認め、専門機関に相談することがいかに大事か、そんなことを思います。

今は、発達障害児こそ育て方次第なのかなと思う。その子の生まれもった気質を受け止め、早くに親が気付き、教育機関なり医療機関なりと連携をとっていくこと。これが大事だと今は思います。親が認めても認めなくても、子の現実は変わりませんしね。

1年生2学期ののん太郎さん。

最近ののん太郎ですが、通級とお薬の影響もあり、家ではキレることがあっても、学校では落ち着いていて、のん太郎の名前が職員室であがることがなくなってきたとスクールカウンセラーの先生より報告を受けた。

通級で一緒のママさんも、なんで通級を利用しているかわからないと話され、通級学級ではなぜか超良い子ちゃん状態で過ごすので、どこに発達の凹凸を抱えているかわからないと言います。通級の様子を見る限り私もわかりません(え?)。

担任の先生はいつものん太郎のことを「頭が良い子だから大丈夫。」と言ってくれ知的水準の高い子は、いつか自分の行動に気付くことができるから、それまで待ちましょうと言ってくれる。

そしてそんな言葉に私はいつも救われる。本当に良い先生に恵まれた。

最後に、私が通級を利用する一番の目的は、のん太郎が心穏やかに過ごせることで、破綻しかけた親子関係を修復したい・・・そんな願いからなのかなと思う。

息子の全部を愛したい。そう願ってやまない。

いつもありがとう。

美羽